40代サラリーマンの日記

わたくし、40代のサラリーマンの日常を書いています。

F-35は欠陥機なのか? 日本の大量発注は茨の道かも

トランプ大統領はセールスの才能を発揮して、日本にF-35を売りつけることに成功しています。しかしF-35はいくつもの問題が発覚していて、しかも解決が難しい問題も含まれています。
※F35
 

F-35とは

アメリカのボーイング社が作ったステルス機です。プラット・アンド・ホイットニー社製の単発エンジンを搭載し、日本でも次期主力戦闘機(FX)として購入が進んでいます。
 
当初は国内でのライセンス生産どころか、ステルス性の機密を守るためにメンテナンスすらアメリカでさせないとしていましたが、製造の遅れや諸々の事情により、日本での生産や日本製部品の取り付け、メンテナンスが認められました。
 

マルチロール機という万能性

F-35はマルチロール機と言われます。つまり戦闘機と攻撃機の両方の性能を兼ね備えた機体なのです。
 
戦闘機:敵の航空機と空中戦を行う飛行機
攻撃機:敵地の地上施設を攻撃する飛行機
 
この両方を兼ね備えた飛行機は、汎用性が高い上にコスト削減になり、整備員の習熟も早まります。良いことずくめのように思えますが、なんでもできる代わりにどれも中途半端という意見が根強くあるのも事実です。
 
さらに空軍、海軍、海兵隊で運用するべく、それぞれの要望を取り入れたため、まさになんでもできる子になり、万能性に比例して機体が重くなってしまいました。エンジンを2機搭載したF-15より少し軽いだけなのに、F-35はエンジンを1機しか積んでいないのです。
 

プラット・アンド・ホイットニーの苦悩

エンジンメーカーのプラット・アンド・ホイットニーは、エンジンのパワー不足を指摘されて度々改良を重ねています。しかしエンジンが非力なのではなく機体が重すぎるのが根本的な原因なので、なかなか問題は解決しません。
※F35のエンジン
エンジンサイズを変えることなく、2倍の出力を得るような魔法は、なかなか実現しそうにないのが現状です。彼らにできることは、それほど多くないのです。
 

日本での生産は有名無実か?

石川島播磨重工(IHI)でF35のエンジンをライセンス生産することになっていますが、本家本元が上記のように改造に次ぐ改造で、何を作れば良いのかわからない状況で、さらに多くの部品に関して製造の契約が済んでいません。本体を作る三菱重工も似たような状況で、契約が済んでいない項目が大量にあります。
※日本に納入されたF35
アメリカは国家機密が流出することを恐れていて、さまざまな条件をつけてきているので、それが大きな障害になっています。日本からの情報流出が多いのは以前から有名な話なので、仕方ない面もあるのでしょう。しかし日本で製造やメンテナンスができないとなれば、防衛関連の下請業者への影響は必至で、倒産して外国企業に買収されて技術が流出する現状の悪化が予想されます。
 
もともとアメリカは製造もメンテナンスも、アメリカで行うことを希望していました。スパイ天国の日本でメンテナンスなんて、とんでもないと思っていたのです。ステルス性能に関する情報は、中国が欲しがっている情報のトップクラスに位置するのですから。
 

なぜ日本はF35を導入するのか

日本は専守防衛を義務付けられているため、どんなに危機的状況に置かれても、先に攻撃することができません。そのため相手が手を出したくないと思うような、強力な兵器でなければ隊員の安全を守れないのです。そのため空自は世界最強と言われたF22ラプターを希望しました。
 
しかしラプターが高価すぎてアメリカでも開発中止になると、その代替機であるF35を希望したのです。入札にはヨーロッパのユーロファイター・タイフーンも候補に上がりましたが、アメリカ以外から購入することはためらわれ、F35になりました。
※ユーロファイター タイフーン
余談ですが、空自の幕僚だった田母神氏はユーロファイターを強く推していたので、陥れられたという人もいます。
 

F35は役に立つの?

F16の設計者は全く役に立たないと、徹底的に批判しています。これほどの批判でなくとも、実用性に疑問を投げかける声は多く、なんとも頼りない気がしてしまいます。日本は次期主力戦闘機として大型発注をしていますが、これが日本の防衛と自衛官の安全に繋がることを祈るばかりです。
 
プラット・アンド・ホイットニーがエンジンの問題をある程度クリアし、次々に起こっているトラブルを解消されることができるのでしょうか。それが今最も重要な課題です。